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シロアリ被害

シロアリによって家の木材等を食べられてしまう被害のこと。阪神淡路大震災が発生した際、大量の家屋が倒壊しましたが、多くはシロアリ被害による建物の劣化が大きな原因だと地震の専門家が指摘しました。シロアリ被害は建物構造を弱めてしまいますので諸外国に比べて日本の住宅寿命が短くなっている一因とも言われています。当時の新聞には「大半は耐震補強により倒壊を防げた可能性が高い」と記載されています。特に水まわりの部分は湿気が多く、シロアリが好む条件が揃っており、要注意です。

仕事柄、各地のリノベーション現場に出向く機会がありますが、築40年、50年を超えるような戸建住宅ですと、ほぼ写真のような状態になっています。中には、柱の大半がシロアリによって、なくなっているような例もあります。築25-29年の建物で5件に1件がシロアリ被害にあっているというデータもあるようです。築30年以上はさらに増えます。

外壁のコーキングが切れている状態を放置しておくと、そこから雨水が入り込み、建物の中に浸水してしまいます。水は下へ下へと移動して、シロアリの原因になります。外壁だけでなく建物の構造を傷めてしまいますので早めの手当が必要です。外壁は美観性だけでなく建物保護の役割が大きいです。

予防としては、家の外側の壁に木材をたてかけたり、置いているような状況は要注意で、ぜひ建物から離しておくことをおすすめします。小さな木片やたまたま庭に置いた廃材から家中にシロアリ被害が広がることもあります。

物置も建物から離すなど風通しを考えた設置が必要です。あとは北側に擁壁があったり、都心部のように家が密集していると風が通らず湿気がたまりやすいので、注意が必要です。

蟻道といって土で固めたシロアリが通る道がないかも定期的にチェックされることもおすすめします。

※写真:筆者撮影

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