建て替えかリノベーションか迷っていますが、どのように判断したらよいですか？またどのような会社に相談したらよいですか？

「建て替えかリノベか迷っている」という声をよく耳にします。資材高騰で建て替えが予算オーバーという状況もあり、こうしたお悩みが増えているようです。依頼先（相談先）に関しては、新築ばかり取り組んでいる会社に相談すると当然新築（建て替え）をすすめられますし、リノベーションだけを取り組む会社であればリノベーションを推奨されます。客観的に判断できる会社に相談することが何より大切です。

私のクライアントはリノベーション専門の会社が中心ですが、劣化状況や地盤の問題などから明らかに建て替え向きなら建て替えをおすすめしています。しかしながら、業界には営業会社の要素が強い会社もあり、その場合、自社の都合で提案しますので注意しましょう。

下記は一つの判断基準を記載します。

・建て替え向き

□建物の向きやかたちそのものを大きく変えたい

□軟弱地盤で家が少し傾いている（沼地等）

□住宅性能（断熱、気密、耐震）を国内最高レベルにしたい

□建物の工法自体を変えたい

□2階建てを3階建てにしたい

□平屋を2階建てにしたい

□家に思い入れがまったくない

・リノベーション向き

□愛着のある家、思い出の詰まった家を残したい

□柱や梁（はり）等価値あるものを壊さず活かしたい

□工事内容、予算、老朽度に合わせて費用を調整したい

□建ぺい率の問題があり、建て替えると家が小さくなる

□ＣＯ2の排出を抑え、エコに貢献したい（廃材、ゴミを削減）

□費用を抑えて、老後の資金に余裕を持たせたい

□減築したい、または、増築したい

以上、建物の条件と思い入れなど心情的な面から、しっかり寄り添い最適解を提案してくれる会社が理想です。建築のプロとしての視点で客観的なアドバイスかどうか見極める必要があります。