実家をリノベーションにより蘇らせることを言います。
近年、地方回帰、実家の空き家問題、親御さんの高齢化(介護)などが取り沙汰されていますが、そのような大きな潮流や様々な問題に密接に関係するのが、実家のリノベーションです。
実家リノベーションが注目される理由には、まず現状日本の人口動態が団塊ジュニアである子世帯と、団塊世代である70代の親世帯という2つのボリュームゾーンがあり、その組み合わせが実家のリノベーションという背景があります。40~50代の子世帯にとっては、子どもが成長し、家が手狭になっている、また70代の親世帯にとっては、家が老朽化していたり、自身が後期高齢化になっているという双方のニーズがあります。
次に地方回帰というトレンドがあります。コロナ禍からアフターコロナにかけて東京一局集中が見直されており、そうした背景も後押しされています。Uターンも含めた移住という動きです。
また、実家の空き家問題は社会問題化しており、実家のリノベーションのような利活用が解決策の一つとなっています。さらに、リノベーションの認知度の高まりも追い風です。家を壊さない選択肢がある、リノベーションというかしこい選択肢があるという認識が広まりつつあります。
費用面としては、同等の性能レベルの建て替えより7掛8掛でできる可能性があります。子世帯からすれば、土地を新たに買って家を建てるより当然安く新居を持てるという見逃せないメリットがあります。
実家をすべて壊すのではなく、価値ある構造材を活かすリノベーション。思い出が詰まったものを残すリノベーション。以前なら建て替えるという一択だったのが、時代が変わり、リノベーションが選択肢の一つとして大きく浮上しています。建て替えるよりCO2の排出量が少なく環境に優しいというデータもあり、実家リノベーションを主対象にする会社も出てきています。すべて重機で解体する建て替えと違い、思い出がある部材、価値ある部材を残しながらリノベーションすることは手間がかかりますし、リノベーションを想定しながらの細やかな手作業ですので、難易度が高いと言われています。
リノベーションに必要な設計力、施工力はもちろん、残すリノベへの対応力、相続や名義変更なども含め、最適なアドバイスができるリノベーション会社にぜひご相談ください。
※写真:筆者撮影(既存の部材を再利用)