先人の知恵が受け継がれる古民家は歴史的な価値だけでなく、趣のある造形も人気の理由です。古民家には大きく3タイプがあると言われており、それぞれの特徴を下記にまとめます。
・農村民家
農村部、山間部などに見られる古民家で、農家住宅とも言われます。土間には煮炊きするかまどがあり、縁側や屋根裏で作業スペースがあったりします。住まいと養蚕やお茶などそれぞれの地方の産業との結びつきがある間取りになっていることが特徴です。
・武家民家(武家屋敷)
武家が所有した邸宅を言います。大名レベルの邸宅は大名屋敷、藩邸と言ったりします。武家造りとも言われて、武家の生活様式に合わせている他、防衛のための造りになっている点が特徴です。
・商家民家
古くは江戸時代の宿場町や問屋町など道路に面して商店が密集した古い街並みが特徴です。商店スペースの裏側が住まいのスペースになっていたりします。
行政と連携した街づくりを目的としたリノベーションにより再生されるケースが増えています。商家民家ならではの格子造りが特徴的です。
※写真:筆者撮影(岐阜市川原町:16世紀中頃に市場が開かれ、商業の拠点として栄えた。紙問屋、材木問屋などが軒を連ねていた当時の面影が残っています。)